2023年1月21日(土)に、令和4年度第6回 Shizuoka English Roomが開催されました。

静岡市立宮竹小学校の木村千鶴子先生が、
「主体性を育む逆向き設計の授業と振り返りの質を⾼める働きかけ」と題して、
感動的な実践報告をしてくださいました。


無題


「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力等」と比べても、「学びに向かう力」については、何をどのように評価すれば良いのか、戸惑っていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。

そもそも、「学びに向かう力」を育む授業がなされているのか?と問われると、正直、イエス!とは答えづらいかと思います。それも当然のことで、教師にとっても児童にとっても、十分に経験してきたとは言い難く、これまでの教育観、学習観には欠けていた考え方だからです。

そんな、新しい概念を、小学校英語授業において具現化させてくださっている好例です。以下の発表資料を掲載します。




アンケートに寄せられたコメントです。

児童の成長を促進する素晴らしい取り組みだと思います。
お疲れ様でした。
児童主体にさせるための工夫が本当にすごいなと感じ、逆向き設定が児童の学びへと直につながるのがわかりとても勉強になった。
 紹介していただいた授業の作り方は、他教科への応用が可能だと思いました。また、木村先生に紹介していただいたチアアップタイムは、時間を区切って助け合うところが、教えてくれる子の学びの時間を保障するという点でよいと思い、個別最適な学びへも繋がっていくと思いました。  本日紹介していただいた、木村先生の実践はこれから主体的で対話的で深い学びをしていくため、コンピテンシーベースの学びを実現していくために必要なことだと思いました。
子どもファーストの授業設計を参考にしたいと思いました。 「信じて任せる」ことで、主体性は生まれることがよくわかりました。
教師主導で教える授業ではなく、自分たちで協力して学習を進めていくイメージが持てました。子ども達が全力で助けるチアアップタイム、子供達と決める評価とう、主体性になるための工夫が盛り込まれていました。わたしも、できることからやってみようと思いました。ありがとうございました。
チアアップタイムをやりたい、という発言から子どもたちの意欲を感じました。
愛ある授業に頭が下がります。英語ができないから英語が嫌いなわけではない、というこれまでの概念が変わりました。そもそも、学習意欲が低いのはその子のせいではなく、授業者あるいはその子のこれまでの学びをどこかで否定されたり価値づけてあげられなかったのだと思います。意欲が出せない子にこそ、学びの価値や喜びを感じてもらいたい、そんな木村先生の大切な考え方が根底にあると思いました。
日頃の積み重ねがとても重要だと思いました。子どもたちとの出会いの時から、先生の伝えたいことを子どもたちに伝え、子どもたちも先生を信頼し、お互いによい授業を追求しながら積み重ねられた授業なのだろうと思います。なかなかできないこととは思いますが、そんな信頼関係のあるhappyな授業ができれば素敵です。
本日は貴重な機会をいただきありがとうございました。
逆向き設計の授業や協働的な学びの作り方に関して、参考になることばかりでした。ありがとうございました。
素敵な発表ありがとうございました。 自分も外国語は楽しい教科と言われながらも、なかなか好きな教科ランキングで上位に入らない理由がいつもわかりませんでした。 ですので、今回の発表がとても気になりました。 いろんな理由があるかと思いますが、自分の成長がわかりにくい教科なのかなとも思っています。 今回の逆向き設計のやり方はとても面白いと感じました。 何よりも今までの考え方を捨てて、スクラップ&ビルドしたのがとても素敵だなと思いました。 時代の流れとともに、全ての環境が変化しています。 授業もその流れとともに変化していくのかなと考えています。 自分もこの逆向き設計、実践してみようと思います。
まず、子どもたちはゲーム時間はとても楽しそうであっという間に時間が経ってしまう感じなのに、、、英語が好きでは無いということを知りました。逆向き設計は子どもたち自身が今やるべきことがわかっていることが良いと思いました。GETとして授業に入る時も同じです。チアアップタイムもお互いが確認し合えて良いですね。先生のお話しと写真で実際に子どもの姿が見えるようでした。ありがとうございました。
学ぶ必要性、主体性を高める手だてとして、試してみたいと思います。また、職業名などをどこまで教えるかという質問への木村先生の回答は、とても参考になりました。生徒たち自身が疑問を解決することで、話し手にも聞き手にも納得のいく表現方法を選ぶことができると思いました。
逆向き設計、素晴らしいと思いました!!児童自らが各時の目標をたてたり、振り返り時に常にゴールの姿を認識できる形式になっているのは、児童の主体的に学ぶ意欲に自然と働きかけられていると思います。私(GET)も木村先生と一緒に授業をしてみたいです!
木村先生、ご発表のほどありがとうございました。学びに向かう力、人間性(粘り強さ・自己調整)を高める指導の工夫について多くの学びを得ることができました。特に児童同士が教え合うチアアップタイムは、英語だけでなくゲームの仕方やスピーチの修正など、児童視点で教え合うことができるため、教員に聞くよりも気軽にでき、楽しみながら前向きに自分を高めることができる時間であるなと感じました。また、振り返りシートも「作業」だけで終わらせず、児童の自己調整力を高めるためのコメントの工夫や、シート自体の工夫が興味深かったです。また、発表では話されていませんでしたが、木村先生の振り返りシートのコメントは、児童が前向きになれるような言葉がけやイラストが書かれており、参考にしたいと思いました。
逆向き設計は児童がゴールに向けて主体的に動けるよい手法だと改めて感じました。またチアアップタイムを早速取り入れたいと思いました。
子供たちを自立した学習者にするために、ゴールの活動から逆向きに授業の計画をして、子供たちに任せる部分と教師から促す部分をうまく組み込んで単元計画を立てており、大変勉強になりました。ありがとうございました!
とても参考になる、目からウロコの考え方に驚きでした。教科書に沿って授業を組み立てなくてはいけないというような固定観念が、英語をつまらないものにしてしまうようなモヤモヤを日頃感じていたので、この逆向き設計は、子どもたちも先生もみんなハッピーになれそうなやり方だと思いました。



木村先生の「一番ハッピーになれたのは私自身でした!」に感動!
Happy Teacher, Happy Learners にばんざ~~い!


後半は、常葉大学永倉ゼミの学生3人の発表でした。コメントをいただき、ありがとうございました。

学級づくりにつながる外国語活動とは(山田真子さん)

児童が好む小学校英語活動とは(根本安純さん)

TOEIC850達成の過程における自己省察(有村昇偉さん)

アプローチもユニークで発表が聞けて良かったです。これからも「使う」ことを進めてのご活躍をお祈りします。機会があったらホームページ作成をお願いするかも!
今回は、外国語に焦点が当てられていましたが、いくつか挙げられていた学級経営に必要な要素は、他教科に応用ができるなと思ったので、外国語に限らず、他教科でもやってみてほしいなと思いました。外国語に限らず、すべての教科でやっていくことで学級づくりに繋がっていくだろうと思います。
わかりやすい発表で勉強になりました。4月からのご活躍を期待しております!
私も、英語を話せるようになりたかったので、英語を勉強してTOEICや英検を受けたり、外国人と行うボランティア活動に参加し英語を話す機会をつくったりしましたが、効果は今ひとつでした。有村さんの発表を聞いて、自分の分析の甘さや努力不足を感じ、心が痛かったです。それと同時に、有村さんの分析力と意志の強さに感動しました!本当に本当に凄いです!!!!!!!!1つのことに一生懸命に努力できることを、人として尊敬しています。今日の発表を聞いて、刺激をもらえたので、今度は分析と強い心を念頭に置いて目標に向かって頑張りたいと思いました!発表ありがとうございました!今後のご活躍を祈ってます。
学級づくりとは何かの定義は人それぞれかもしれません。普段話さない級友のことを知る、話しかけて仲良くなる方法を学ぶ、という活用の仕方も外国語の授業でできることなのだなと気づきました。
教師にならないことを決めてから、努力するようになった、という話が、印象的でした。大学では、自分からつくるコミュニティや学びがとても大切で、様々な学びを自分から求めていくものなんですよね。(本当は小中学生もそのはずなんですが)。外国語は窓口の一つであって、外国語の習得が人生のゴールではなく、窓口をもとに人生を豊かにしていくことが大切なんだなと改めて思いました。
わかりやすく、上手にまとめてくださってあったと思います。TOEIC850に到達する具体的な部分がより多くあるとなお興味深いものになるかと思います。自分で勉強法を求めて、考えて実践するという主体的な活動が、小学校での外国語活動にも結び付けられるような気がしました。個人的には、まだまだ勉強不足だと思うので、これからもよりよい学習方法を探求し、満足できる英語力を身に着けたいと思います。
本日はありがとうございました。 山田さんのどんな学級にしたいのかという思いが伝わってくる発表でした。 教師という職業は本当に忙しく、把握していなければならないこと、処理しなくてはならないこと、時間との戦いです。 でも、私も先生が一番にあげていた「児童にとって安心、安全な学習の場であること」これに尽きると思っています。何よも、学級に自分の居場所があること。これが大切だと思います。安心して自分の居場所があり、自己実現できる場所を作っていくのが教師の仕事ですよね。私も大賛成です!そこに、自治的な集団ができれば文句なしです。 一枚の果物のカードを使って、あれだけのアイデアが出せる山田先生ならきっと大丈夫です。時間と児童の多様性には、その先生のアイデアとオーセンティックな言語活動で乗り切ってくださいね! 全ての教科は繋がっています。というよりも、結局、同じなのだと思います。 山田先生が、今回の提案で考えことは全ての授業で活かせるはずです! またどこかで、一緒に学べると嬉しいです。 4月から、頑張れ!!応援しています。 本日は、少し忘れかけていたことを思い出せた気がします。 発表、ありがとうございました。
児童がやりたい!と主体的に感じてくれる授業の必要要素とそれを活かしたアクティビティを提示してくださり、とても参考になりました。ありがとうございました。
いろいろ勉強されているのがよくわかりました。 今コミュニケーション能力の低い人が増えています。 このような視点の研究は、とても大事ではないかと思います。 未来のある子どもたちが、これから世界で通用する人材になるために、研究を継続していってほしいなと思います。 自分も再度学級経営を見直す形なりました。 ありがとうございました。
根本さんが小学校の時に、英語って歌ってリピートして誰ができるかできないかもわかったクラスで楽しくなかったな、という気持ちも聞けて興味深かったです。仲間はずれゲームでは、クイズ的な仲間はずれから英語として考える問いになっていって、次は当てよう!という意欲につながりました。子どもの気持ちがわかる良い先生になりますね。ありがとうございました。
こどもたちが楽しく学べるような活動を紹介していただけてよかったです。提案ですが、仲間外れゲームのときにヒントを出すと考える視点が明確になると思います。こどもたちは発想が自由なので、澤野先生の解答「帽子」から譲らないかもしれません。え、そこ?というところで引っ掛かり、痛い目にあったことがあります…。
前向きでユニーク、かつ効率の良い学習法は大変参考になりました。素晴らしかったです。

学生からの感謝のことば
①先生方からのご意見が聞けなかったのでぜひ聞きたいなと思います。
木村先生のご発表については、あの場でも話しましたが、逆向き設計にすることで児童本来の、自然な学びとなり、自律性が育まれるなと思いました。子供のワークシートも見させていただき、子供の姿を見ることができて、自分もこんな授業できたらいいなと思いました。

②自分の発表だけで終わってしまったのでまた先生方の意見を参考にさせていただきたいです。
発表を聞いているだけでも児童が活発に活動している様子が思い浮かびますが、木村先生の授業を実際に見てみたいと思いました。逆向き設計を児童が計画し実行するところまで行うには相当時間のかかることだと思います。自分が授業を作る上で参考にさせていただきます。
本日はありがとうございました。みなさんお疲れ様でした。

③実際に沢山質問して頂くことで自分の体験をし振り返って言語化するのに役立ちました。
ハッピーという単語を木村先生の発表でもよく聞いたので大切なんだと感じました。

己省察